プリント基板の種類
プリント基板は使われている部品や構造などから、多くの種類に分類することができます。その主な種類としては以下のとおりです。
リジッド基板
「リジッド基板」は、硬質基板という名称で呼ばれることもあります。このタイプの基板は、硬い銅やエポキシ樹脂製の部品が使われていることが多いため強度が高く、電子部品の実装がしやすいというメリットがあります。
フレキシブル基板
硬く強度が高いプリント基板をリジット基板と呼ぶのに対し、柔軟性のあるプラスチックフィルムなどを使用したプリント基板を「フレキシブル基板」と呼びます。このタイプのプリント基板は折り曲げることもできることから、電子機器の可動部などに使われることが多いという特徴があります。
リジッドフレキシブル基板
リジッド基板とフレキシブル基板を組み合わせたプリント基板を、「リジットフレキシブル基板」と呼びます。このタイプの基板には柔軟性と強度がともに高く、電子部品の実装もしやすいというメリットがありますが、サイズが若干大きくなりやすいというデメリットもあります。
ビルドアップ基板
リジッド基板の中でもコアとなる多層プリント配線板上に絶縁層を作って表面に導体パターンを形成する作業と、絶縁層にビアと呼ぶ微細な穴をあけてメッキで接続する作業を繰り返すことで、多重層を形成したプリント基板を「ビルドアップ基板」と呼びます。このタイプのプリント基板は、1980年代に主に高性能コンピュータの部品として使われていました。
片面基板
リジッド基板のうち、片面にのみ印刷や電子部品の実装されたものを「片面基板」と呼びます。このタイプのプリント基板は複雑な電子回路の形成には向いていないものの、コストの削減という点では大きなメリットがあります。
両面基板
両面に印刷や電子部品の実装が施されたリジッド基板が、「両面基板」です。この種類の基板は片面基板に比べて複雑な電子回路の形成に向いているものの、その分コストはかかるというデメリットもあります。