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プリント基板の材質種類の見分け方!耐用年数や耐熱温度はどのくらい?

業界や電子機器も色々ありますから、製造される製品によって使用されているプリント基板に違いがあります。

また、プリント基板は半永久的に壊れないわけではありません。

電子機器が作動していると、内部の部品が熱を持つようになりますし、消耗品ですから寿命も決まっています。

私達が現在、豊かな生活をできている背景には、このプリント基板の恩恵を物凄く受けていると言っても過言ではありません。

今回は、プリント基板の材質種類の見分け方や、耐用年数や耐熱温度はどのくらいなのかなどについてご紹介していきます。

プリント基板の材質種類の見分け方

プリント基板の材質種類の中で、現在、一番使用されているものが【ガラスエポキシ基板】です。

ガラス布と呼ばれる、ガラス繊維を布状に編んだものでエポキシ樹脂を含侵させた材料で製造したものです。

そして、多層基板の多くが、このガラスエポキシ基板となっています。

使用されている製品の種類としては、ICカードやデジカメ・マザーボードなど色々な分野で使用されています。

また、その他にもプリント基板は以下のような様々な種類があります。

金属基板

主に、アルミニウムの上に絶縁層を施し、その上に銅配線が敷かれています。

金属基板は、熱伝導率が高い為、電源基板やパワー部品搭載基板・大型モーターの制御回路・LED搭載基板など、放熱特性が高い部品に用いられています。

フッ素基板

燃えにくく誘電特性がとてもあるので高周波特性が必要な回路に使用されています。

フッ素は、テフロンとして広く知られていますよね。

しかし、材料費が高価で、スルホールメッキに特殊な薬品を使用するなどが必要で、あまり多く普及はしていません。

ガラスエポキシ基板

世の中で、多層基板で最も多く普及しているのが、ガラスエポキシ基板です。

ガラス繊維を布状に編んだ、ガラス織布にエポキシ樹脂を染み込ませたものでICカード・デジカメ・マザーボードなどに使用されています。

また、色々な銅箔厚の材料も発売されています。

ガラスコンポジット基板

ガラス繊維をカットして、均等に揃えたマット状のものにエポキシ樹脂を染み込ませたプリント基板です。

耐トラッキング性が良く、ガラスエポキシ基板よりも安く販売されているので、家電製品・AV機器・産業機器など、両面版の広い範囲で使われています。

ガラスPPO基板

ガラスPRO基板は、フッ素樹脂の材質種類に次いで高周波特性があります。

ですので、加工する際もフッ素樹脂よりも簡単です。

耐熱温度で耐熱性をしめすTg(ガラス転移点)も約210℃位と高いです。

しかし、フッ素樹脂基板と同じ様に、一般的にはあまり普及はしていません。

ガラスポリイミド基板

ガラスポリイミド基板は、元々はアメリカの航空宇宙関係の高難燃性材料用としてつくられています。

耐熱温度は400℃くらいの熱にも耐える事ができます。

紙フェノール基板

プリント基板の材料の中でも、古い歴史があるものが紙フェノール基板になります。

ゲーム機器・ステレオラジカセ・キーボード・電子部品・白物家電など様々な製品に使用されています。

紙エポキシ基板

紙エポキシ基板は、紙フェノール基板と同じ様に片面版で使われています。

耐トラッキング性・耐アーク性・耐湿性などに優れており、高電圧回路や耐湿性が必須な回路に主に使用されています。

セラミック基板

テフロンよりも高周波損失が低く、アルミニウムよりも放熱特性が大きい基板の材質種類がセラミック基板です。

パワーICの分野で主に使用されていますが、一般の基板メーカーでは製造する事がほとんどできていません。

それは、他のプリント基板と製造方法が全然違いますので、ごく一部のメーカーでしかつくられていません。

プリント基板材質って耐用年数はどのくらい?

プリント基板材質は、色々な種類がありますが、そのどれもが消耗部品です。

ですので、当然、寿命があります。

しかし、耐用年数はプリント基板材質の保存場所・保存方法・実装部品の品質・部品実装後のコーディングなどで全く違いますから、正確には現物調査をしないとわかりません。

数年で、電解コンデンサーの電解液が漏れて、基板が腐食する場合もありますし、10年間以上寿命が持つプリント基板材質もあります。

プリント基板材質って耐熱温度はどのくらい?

プリント基板材質は、どの種類でもメーカーによって耐熱温度や耐用年数に違いがあります。

ですので、正確にはメーカーしか知り得ぬ極秘情報となっています。

例えば、エポキシ樹脂の基板材質の耐熱温度は約150℃~200℃と言われ分解温度は400℃位なので、低音で焼けてしまうという事は起きにくいと言われています。

プリント基板の低音炭化による燃焼事故というのも、過去には起きていますので扱い方や保管方法を謝ると火災に発展する危険性はあるので、十分注意しなければいけません。

プリント基板の材質のまとめ

プリント基板の材質種類は、業界や電子機器ごとに色々なものが使用されていますので、全てが同じではありません。

熱伝導率や放熱特性など、それぞれの基板材質の特徴を把握して最適な電子機器や部品に使用されています。

消耗部品ですので、耐用年数や耐熱温度も目安がありますが、メーカーごとに違いがあります。

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