はんだ付けは温度が重要って本当?はんだ付けの温度の基礎知識

電子工作作業や、diy作業をされる方は「はんだ付け」を行うことも多いですよね。
ハンダゴテは、鉛や金属とかを溶かして溶着させるものですから、先端の温度が非常に高く、もし身体に触れてしまうと大火傷や怪我を負ってしまう恐れもあります。
取り扱いを誤ると、危険な道具になってしまいますから、注意しなければいけません。
また、部品の溶着をする際に、はんだ付けに最適な温度を知っておかないと、不良品を作成してしまったり失敗する事が多くなるでしょう。
今回は、はんだ付けの最適な温度や、道具選びの注意点などについてご紹介していきます。
はんだの溶ける温度について
はんだは、鉛&すずが主成分の合金で出来ています。
ですので、非常に金属が溶ける温度が低く、溶着作業には欠かせないものなのです。
そして、はんだはスズの割合によって金属が溶ける温度が変化しますので、はんだコテの温度調整にも関係してきます。
【はんだの種類】
・共晶ハンダ(有鉛ハンダ)
溶ける温度は約183℃
・鉛フリーハンダ(無鉛ハンダ)
溶ける温度は約217℃
上記のように、はんだの溶ける温度は種類によってこのように違いがあります。
ハンダゴテを温めると、コテの温度は約340℃~約400℃位になりますが、母材へ熱が逃げるので若干低くなっていきます。
はんだ付けに最適な温度としては、約250℃程度あれば良いので、ハンダゴテの温度はこの位で十分と言えます。
はんだの道具選びが重要
はんだを、溶着させる場合ハンダゴテを使用しますので、ハンダゴテの良し悪しが溶着具合を左右します。
ですから、あまり安価なハンダゴテを使用していると、コテ先の温度調整が不十分で溶着に失敗したり甘くなりがちです。
1000円~2000円程度で販売されているものは、コテ先温度の調整機能が付いていないものが多くあまりオススメできません。
ですので、初心者の方は「温度調整機能付きのハンダゴテ」で、なおかつコテ先の温度が「350℃」位に調整できるタイプがベストになります。
はんだ付する際は、特にハンダゴテの道具選びが重要になりますので、値段(価格)があまり安いものでなく、コテ先の最高温度を自分で調節できる商品を買い揃えるようにしましょう。
はんだの温度が低い場合に起きること
初心者の方が、はんだ付けに挑戦する時に、コテ先お温度を高くしてしまうと溶着の時に煙が発生したりして、ビックリしてしまう事があります。
そうなると、低い温度に調節したりして怖くないように作業する方もいますが、はんだの温度が低すぎると、溶着が甘くはんだ付け不良が起きてしまいます。
コテ先の温度が低すぎたり、溶着部分の時間が短すぎる場合に、はんだ付け不良が起きてしまい失敗の原因となるでしょう。
ですので、対策としては怖がらずにコテ先の温度を360℃位まで上昇させたり、はんだゴテで部品を溶着する時間を長くしてみてください。
失敗は、誰でもする事ですから、例え失敗してしまっても不器用すぎる自分を責めたりする必要はありません。
特に、初心者の方は失敗して覚える事も大切です。
最初から、満足の行く部品を完成させようとせずに、何回か失敗しながら徐々に、スキルを高めて行こうという気持ちで良いでしょう。
はんだの温度が高い場合に起きること
逆に、はんだゴテの温度を高くしすぎてしまう場合も、溶着した時に一気にはんだが溶けてしまいますから失敗する原因となります。
また、はんだを当てている時間が長すぎる時も、はんだが溶けてしまい、作業後は、はんだの表面にツヤが無くなりボソボソとした感じの仕上がりになりますので注意しましょう。
はんだゴテの温度が高いと、はんだゴテで、はんだを溶着した際に一瞬で溶けてしまい、はんだの量を微調整できなくなります。
なので、はんだが溶けるか溶けないかの温度よりも少し高めに、はんだゴテの温度を調節するようにしてください。
そして、対策としてはコテ先の温度を350℃以下に下げたり、はんだゴテを溶接する時間を短くするなどの工夫をしましょう。
また、あまりにも温度が高すぎると、床に置いてしまうと火災を招く原因になったり、身体に触れると大火傷を負ってしまう恐れもあります。
ですので、ハンダゴテ台の道具を使って、安全に取り扱う事も大切です。
初心者の方は、ハンダゴテの温度調節に気をつけながら電子工作やdiyに挑戦しましょう。
はんだ付けの温度のまとめ
はんだ付けに、最適なハンダゴテの温度は350℃位です。
はんだの融点は、もっと低い200℃程度ですが、コテ先の温度は溶着する時に母材へと逃げていきますから、350℃よりも低くなっていき丁度よい温度になっていきます。
また、微調整する際は、ハンダゴテの温度調節機能付きの製品が重宝できるので、購入をおすすめします。
そして、ハンダゴテの温度が低すぎると、はんだが溶けなかったり溶着が甘くなり失敗の原因になります。
逆に、ハンダゴテの温度が高すぎると、一気にはんだが溶けて仕上がりが悪くなったり、微調整が効かなくなるので、最適な温度に合わせてから使用するようにしましょう。